みくママさんの体験談

27週6日目で破水、切迫で入院となり10日後出産、すぐにサイトメガロウイルス感染が発覚しました。

体験談寄稿 NO.5 みくママさん

2012/10/02 更新

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Data

    • 2009年1月生まれ
  • 先天性サイトメガロウィルス感染症

STORY

上の子が 1才3ヶ月の時に妊娠がわかりました。

妊娠中は、一人目が順調に出産できたこともあり、不安も心配もなく、育児でバタバタしながらも楽しく妊婦生活を送っていました。
妊婦検診でも、異常があると言われたことはありませんでした。

27週6日、破水し、10日後出産。~ウイルスに感染が発覚

27週6日目の朝に破水し、危険な状態だったので、NICUのある大きな病院に搬送されました。
切迫で入院になり、10日後普通分娩で出産しました。

娘は934グラムで産まれました。
週数にしては低体重でしたが、その時は赤ちゃんに異常があるとは言われませんでした。

娘は生まれてすぐNICUに運ばれ、処置をしてもらいました。
その時も、思ったよりも顔色がいいし、とりあえず大丈夫とのことでした。
私は娘に早く会いたくて、待っている 時間がすごく長く感じました。

やっと呼ばれて、会えることを喜んだのです が、「会う前に先生からお話があります。」と言われ、別室に通されました。
そこでは、 「お子さんは何かに感染しているみたいだ。ウィルスはたくさんあるので
何に感染しているかは調べてもわからない可能性もある。」と 説明されました。
その時には、出血斑、黄疸、肝臓、脾臓肥大があり、呼吸器も必要な状態でした。

私は、娘との初めての対面なのに、ショックの方が大きくなり、この気持ちをどう処理したらいいか、娘にどんな顔をして会えばいいのかがわかりませんでした。

初めて対面した娘は想像以上に小さく、小さな身体にはたくさんの医療器具がついていて、重々しく感じられました。
私は、初めての対面がこんな形になってしまったこと、娘を元気に産んであげられなかったことに、
「ごめんね」と思いました。

ウィルスの名前は比較的早くわかりました。

「先天性サイトメガロウィルス感染症」、聞いたことのないウィルスだと思いました。
「母子感染症」でした。

渡された病気説明の紙には、この病気で引き起こされる可能性のある
障害がたくさん並んでいました。
進行性の難聴、脳障害、肢体不自由 …

なぜ母子感染してしまったのか…
知識がなかったことが、とても悔やまれ、自分を責めました。

なぜ?という言葉が頭の中を回りました。
妊娠中、特に風邪を引いたり体調を崩した記憶などありませんでした。
なのに、なぜ母子感染してしまったのか。
気付かないまま胎児に移行してしまう可能性のあるウィルスがとても怖いと思いました。
また、 この病気を知る機会がなかった こと、 知識がなかったことが、とても悔やまれ、知らなかった自分を責めました。

疑問や自分を責める気持ちが消えないまま、とにかくNICUに通うしかありませんでした。
今、私にできることは搾乳した母乳を持っていくことしかないと思い、9ヶ月間NICUに通い 続けました。

抗ウィルス薬である、ガンシクロビルを6週間投与する治療をしました。
聴力検査は毎月していましたが、正常の結果が出ても、いつか悪くなるのではと不安でした。

心臓の手術もあり、慢性肺疾患から肺高血圧になったり、色々なことがありましたが、状態が安定してきたため、近くの病院に転院することができました。

転院するときのお医者さんの言葉は今でも忘れません。
「歩けるようになるかはわかりません。」

この病気はあとから脳や色々なところにウィルスの影響が出てくる可能性があるので、
お医者さんはこのようにおっしゃったのだと思います。
そして、NICUから、 他院のGCUへ転院しました。

みくは、 1才3ヶ月でGCUを退院しました。
退院前の検査で、脳と聴力に異常があることがわかりました。

脳はMRIの画像に白い影が見られ、今後その影が大きくなる可能性もあり、成長がどうなるのかわからないということでした。

聴力は、中等度難聴だということがわかりました。

退院してからの1年は、感染予防のため引きこもりの生活でしたが、
みくの笑顔は家族全員を癒してくれました。

公園でお友達と遊ぶこともできず、すぐ体調を崩し、入退院を繰り返していました。

先が見えない生活の中、この病気に感染していなかったらと、ふと思うこともありました。

でも、みくはそんな病気に負けないぞ!と言わんばかりの成長を見せてくれました。
歩けるようになるかはわからないと言われていましたが、歩けるようになりました。

家族 一緒に家で暮らせることが幸せなんだなと思える、みくの笑顔は家族全員を癒してくれました。
NICUではなかった、お姉ちゃんとの生活では、喧嘩をしたり、思い通りにいかなかったり、それがみくにとっていい刺激になっています。
現在も在宅酸素ですが、チューブを引きずりながらもおてんばに毎日を過ごしています。
今では手話も覚え、少し発語も出てきてたくさんのことを伝えてきてくれます。

病気の知名度が上がること、ワクチンの早期開発を願っています。

この病気 は、医療従事者も含め、知名度が低すぎると感じていました。
こんな怖いウィルスなのに、どうして名前も聞いたことがなかったのか。
知識がなかったこと 、知識を得られる場所がなかったことがすごく疑問でした。

これ以上患者を増やしたくない、知名度をあげたいという思いからNHKに手紙を書き、取材をうけ、テレビ放送に至りました。

トキソプラズマ感染症もそうですが、母子感染はとても悲しいことです。
誰も悪くないと思いたい。でも、母親は必ず、自分を責めてしまいます。
子供に感染したら一生のことです。
こんな悲しい 経験をする人を一人でも減らしたいです。
そして、医療従事者を含め、みんなにこの病気の正しい知識を身につけてほしいです。
そうすることで、患者も救われます。

この病気の知名度があがること、ワクチンの早期開発を、心から願っています。



みく一歳5ヶ月

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