子供と妊婦が遊ぶとサイトメガロウイルスに感染する危険がありますか?

サイトメガロウイルスの抗体のない妊婦さんから、小さな子供(上の兄弟姉妹やご親戚・お友達のお子様)との妊娠中かかわり方に関するよくあるご質問の紹介です。

【ご質問】
サイトメガロウイルスの抗体がない妊婦です。
3歳の息子を含め、乳幼児と接触することが多い環境のため、サイトメガロウイルスに感染してしまわないか不安です。

お子様のお世話でもだいぶ神経を使われているようですが、以下に挙げる予防のポイントを押さえてさえいれば、上のお子さんと触れ合うことに何も制限はないのです。
キスも唾液のついていない場所(おでこなど)なら問題ありません。たくさん抱きしめて、たくさん遊んであげてください。

サイトメガロウイルスの 感染経路は「接触感染」ですが、これはウイルスに触れただけという意味では無く、「サイトメガロウイルスが含まれている唾液等を手で触れて、それを口や粘膜から体に取り入れ、感染する」という事です。また、乾燥した状態ではサイトメガロウイルスは感染力を保つ事ができません。

ですから「唾液や尿がついた部分はよく拭き取る」「そういった掃除やオムツをかえた後は手洗いをする」「子どもの食べ残しは食べない」などの注意こそが、大事なのです。

そもそも、ヒトは様々な物理的なバリアを持っていますし、非特異的な免疫(自然免疫といいます)が、常に異物を排除しています。こうした免疫機構で排除できないくらいに大量のウイルスが、体内に入り込まないように以上のような点に注意すれば良いのです。

ほとんど問題とならないようなそこら辺にいる微量のウイルスを気にして過ごすことより、よほど大事なことです。

お母さんが精神的に揺らいでいる時は、免疫力や抵抗力にも悪影響が及びがちです。
母体が心身ともに元気であることが、お腹の赤ちゃんへの一番の応援になります。お腹の赤ちゃんに母体が援護射撃してあげられるように、しっかりと睡眠を取り、しっかりした食事を取って健康を保ち、体調管理をがんばってください。

妊娠中の感染予防のための注意事項-11か条

11か条をかわいいイラスト付きでプリントサイズにまとめました。 トキソプラズマやサイトメガロウイルスの予防だけでなく、妊娠中の様々な感染症からの予防について書かれています。妊娠中の方も、周りに妊婦さんがいる方も、知っていただきたい内容です。

妊娠中の感染予防のための注意事項-11か条 イラスト

\ NEW / 印刷して見える所に貼ろう! 11か条イラスト版PDF

11か条イラスト+解説(PDF)