子供の唾(唾液)がついたものを妊婦が食べたら、サイトメガロウイルスに感染しますか?

サイトメガロウイルスの抗体のない妊婦さんから、子供の唾液(つば)でのサイトメガロウイルス感染に関するよくあるご質問の紹介です。

【ご質問】
サイトメガロウイルスの抗体がない妊婦です。
乳幼児の唾液がついたケーキを食べてしまいました。
その次の日少し頭痛があり、二日後には喉の痛みや咳がありましたが、これでサイトメガロウイルスに感染してしまった可能性はありますか?

抗体検査を行ってサイトメガロウイルスの抗体がない妊婦さんは、乳幼児の唾液にサイトメガロウイルスが含まれていないか?と常に心配になってしまう方が多いです。

サイトメガロウイルスに感染した時に「風邪のような症状が母体にあらわれることがある」と書かれていることがよくありますが、それは鼻水や咳、喉の痛み、頭痛などの症状を言っているのではありません。熱発、倦怠感といった、全体的に体調不良な雰囲気になることを「風邪のような症状」と表現しているのです。

また、サイトメガロウイルスに感染してから症状が出るまで3週間以上の潜伏期があります。ですから、今回のように、その出来事の直後に出現した頭痛やのどの痛みに関しては、生じた日数的にもケーキの件とは関係ない症状だと言えます。

それでもサイトメガロウイルスへの感染が心配な場合は、2週間~1ヵ月経過後再度抗体検査を

とは言うものの、今回の件でCMVの感染が成立したかどうかを調べるためには、やはり検査を行っていただく以外に方法はありません。

出来事から2週間から1ヶ月ほど経過した頃に、再度検査を行って頂くように担当医に相談されてみてはと思います。

もしサイトメガロウイルスに感染した場合には体内で抗体となって数値が上がってくるのにタイムラグがあるので、直後の検査だと正確ではない可能性があります。

しかし、仮に妊娠中に感染したとしても、胎児に必ず感染するわけではありませんし、感染しても必ず障害が起こるわけではなく8割は症状がありません。
過度に心配しないようにして下さい。

妊娠中の感染予防のための注意事項-11か条

11か条をかわいいイラスト付きでプリントサイズにまとめました。 トキソプラズマやサイトメガロウイルスの予防だけでなく、妊娠中の様々な感染症からの予防について書かれています。妊娠中の方も、周りに妊婦さんがいる方も、知っていただきたい内容です。

妊娠中の感染予防のための注意事項-11か条 イラスト

\ NEW / 印刷して見える所に貼ろう! 11か条イラスト版PDF

11か条イラスト+解説(PDF)