（4）殺菌されていないミルクや、それらから作られた乳製品は避けましょう。

妊娠中の感染予防のための注意事項 – 11か条　その４
殺菌されていないミルクや、それらから作られた乳製品は避けましょう。

牧場で、搾りたての生乳を売っていたけれど、飲んじゃダメですか？

搾ったままの無殺菌の生乳には有害な細菌や寄生虫が含まれている可能性があり、中にはおなかの赤ちゃんに病気を引き起こすものもあります。
そのため、日本では法律で生乳をそのまま販売することは禁じられています。よって、日本の牧場で販売している牛乳は基本的に殺菌されているので妊婦さんが飲んでも大丈夫です。

しかしフランスなどの海外では無殺菌乳やそれを使用して作ったチーズが売られていますから、輸入された乳製品には注意が必要です。

正確に言えば、日本の牛乳は加熱殺菌が義務付けられていますが、実はチーズには加熱殺菌処理の義務はありません。しかし、保健所の審査が厳しいため、実際は加熱殺菌をしていないチーズは日本ではほとんどつくられていません。

その一方で、フランスやイタリアのようなチーズ文化が古くから続く国では、無殺菌乳だけでも普通に販売されていますし、無殺菌乳でつくるチーズも多種あります。フランスで生産されているチーズの4分の1は無殺菌乳から作られているとも言われています。

よって殺菌済という確証がない限りは、妊娠中は輸入されたナチュラルチーズは食べないのが無難です。
もし食べてしまってから本当に加熱製品だったか不安になった場合は、産科医に相談しましょう。

またラベルの原料記載に、フランス産チーズの場合はlait cru（レ・クリュ）とあれば無殺菌乳、lait pasteurisé（レ・パストゥリゼ）なら殺菌乳を示し、イタリア産チーズの場合はlatte crudo(ラテ・クルード)とあれば無殺菌乳、latte pastorizzato（ラテ・パストリザート）なら殺菌乳を示すことになりますので、参考にしてください。