妊娠中の感染予防のための注意事項 – 11か条 その9
B群溶血性レンサ球菌の保菌者であるか検査してもらいましょう。
B群溶血性レンサ球菌とはなんですか?
健康な人が保菌して(感染ではなく持っているだけ)いても問題となることはほとんどない細菌ですが、妊婦が保菌しているとおなかの赤ちゃんや新生児に感染し、病気を引き起こすことがあります。
膣内に保菌していることが分かれば、出産時の予防投薬(抗生剤の点滴)で赤ちゃんを感染から守れるので、検査を必ず受けましょう。
ほかの感染症と一緒に妊婦健診の血液検査項目に入っていないのですか?
これは血液検査ではなくおりもの検査で調べるもので、日本では35週ごろの妊婦検診で行います。

 

常在菌として腸管内や膣内にB群溶血性レンサ球菌を持っている人は少なくありません。健康な人が保菌していても、ほとんど問題とはならず、妊婦自身にも自覚症状がありません。

しかし、妊娠中に膣から子宮に向けて感染がおよぶと前期破水・絨毛膜羊膜炎(子宮内感染症)・早産等を引き起こしたり、出産時の産道で赤ちゃんが感染すると赤ちゃんの命にかかわる敗血症や髄膜炎、肺炎を起こしたりすることがあります。

また赤ちゃんが髄膜炎を起こすと、後遺症として聴力や視力が失われたり、運動や学習の障害などが残ったりすることもあります。
おりもの検査を必ず受けて、赤ちゃんを守りましょう。

 


(10) 感染症から自分と胎児の身を守るために、妊娠前にワクチンを打ちましょう。


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妊娠中の感染予防のための注意事項-11か条

11か条をかわいいイラスト付きでプリントサイズにまとめました。 トキソプラズマやサイトメガロウイルスの予防だけでなく、妊娠中の様々な感染症からの予防について書かれています。妊娠中の方も、周りに妊婦さんがいる方も、知っていただきたい内容です。

妊娠中の感染予防のための注意事項-11か条 イラスト

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