抗体検査でトキソプラズマに今感染しているのか、以前に感染していたのかがわかりますか?

抗体検査をすると「今、自分がトキソプラズマ抗体を持っているのかいないのか」 がわかります。
日本では妊婦さんのおよそ5%が抗体をもっています。
しかし、妊婦健診でトキソプラズマ抗体検査をやってみたら陽性になったとして、 それは、過去に感染してできたのか、妊娠中に初めて感染してできたのか、わからないのではないか?という疑問がわくと思います。
そう、その通りです。
ですから、この抗体検査はあくまで「ふるいわけ」の意味しかありません。
ここで「陰性=抗体を持っていない」と分かった方は、「これから出産までに決して感染しないように、最大の注意を払わなければならない」ということがわかり、 「陽性=抗体を持っている」と分かった方は、次の「いつ初感染したのか」を知る検査(トキソプラズマIgM抗体検査、さらにトキソプラズマIgG avidity(アヴィディティ)検査)へ進むことになります。

IgM抗体が陰性であれば、過去の感染=妊娠前の初感染ということになります。
しかし逆にIgMが陽性だったからと言って、即妊娠中の初感染とは確定されません。
IgMは初感染の後、長期間陽性のままのことがありますので、初感染が妊娠してからなのか妊娠よりも前のことなのかは判断できないからです。
しかし、アヴィディティ検査を行うことによって、初感染の後どれくらい時間が経過しているのかを推定することができます。
ただしこれは特殊な検査なので、どこででも実施できる訳ではありません。

過去に感染したとわかった方は、安心して妊婦ライフをお過ごしください。
とはいえ、生肉やしっかりと加熱調理されていない肉は食べないで下さい!
他の食中毒のリスクもありますし、稀にですが、ジビエ料理を食べることで、野生動物にいる少しタイプの違うトキソプラズマに再感染する可能性もあります。
(すでに持っているトキソプラズマの抗体がタイプの違うトキソプラズマに対して働かないことがあります。)

以上のように、これから妊娠を考えている方、また妊婦さんは自分のトキソプラズマに対する免疫の有無を把握するためにも、トキソプラズマ抗体検査を行う事をお勧めします。

(図解)一般的な妊婦トキソプラズマ感染スクリーニング法

妊娠中の初感染が判明した場合、赤ちゃんにも感染しているのですか?

監修:長崎大学 森内浩幸

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