認定NPO法人児童虐待防止全国ネットワーク理事 高祖常子さまより-10周年に寄せて
◯ NPO法人児童虐待防止全国ネットワーク理事 高祖常子さまより
結成10年とのこと、本当にお疲れ様です。地道なご活動に感謝します。
やはり、声を上げなくてはなかなか変わらない日本。
渡邊さんたち患者会のみなさんが動いてくださったおかげで、先天性トキソプラズマ症の妊娠中の治療薬や、新生児の尿検査でサイトメガロウイルスの診断をする検査が保険適用も実現し、サイトメガロウイルスの赤ちゃんへの治療薬も今年度中にも保険適用される見込みとのこと。
トキソプラズマ症の血液検査は、妊婦健診の検査項目として母子手帳に載るようになったことも、すばらしい成果だと思います。
『母子感染症』でなくても、赤ちゃんに何かしらの症状があれば、「自分が悪かったのではないか」と母親が自身を責めたり、落ち込んだりしてしまうものです。
周囲からの冷たい視線も浴びるかもしれません。
だからこそ、正確な情報提供が必要だと思っています。
患者会の皆さんご自身が活動すること自体、とても大変だったと思いますし、これからも大変だと思いますが、皆さんの活動が、母子感染によって苦しむ親子の支えになり、周囲の関わり方も変えていくのだと思っています。
これからも応援しています。
認定NPO法人児童虐待防止全国ネットワーク理事 高祖常子
特定非営利活動法人児童虐待防止全国ネットワーク
「子ども虐待のない社会」の実現をめざして、子ども虐待の実情や原因、対応策、子どもに与える影響、社会的コストなどを社会全体に周知・啓発し、ソーシャル・アクションを通じて、子ども虐待をめぐる状況の改善をめざす活動を行います。
詳細はこちら
https://www.orangeribbon.jp
高祖常子
子育てと働き方などを中心とした編集・執筆ほか、全国で講演を行っている。
著書は『感情的にならない子育て』(かんき出版)ほか。
プロフィール詳細はこちら
https://www.tokiko-koso.com/profile
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高祖さんとは、学会の患者会ブースでお会いしたのがはじめです。
「子ども・家族と医療をつなぐ -当事者から学ぼう、いのち輝く医療-」
2014.8外来小児科学会のミニシンポジウムで、高祖さんと一緒にトーチの会も登壇いたしました。
障害児を育てる身としては、自分の想像と全く違う育児、誰にも予想がつかない子どもの反応に、不安や悲しみに加えて、モヤモヤイライラすることが非常に多く「虐待」という言葉を目にすると、胸がズキッと苦しくなります。
TORCH症候群では、中枢系に障害を持つことがとても多いのですが、見た目にはわからない発達障害としてあらわれることも非常に多いです。
そんな中、どならない子育てなんて夢のよう…と思いながら、藁にもすがる気持ちで、高祖さんのブースに引き寄せられたことを覚えています。
高祖さんの本を持って、サインをもらいに行ったこともありました。
高祖さんの話されることは押しつけがなく、できない親の罪悪感さえも丸ごと受容してくれて、私でもまだできるのかも…という光を見せてくれるものです。
こういう伝え方は、患者会としてもピアサポートをする上でとても参考になります。
これからも、高祖さんの活動で、悩み不安を抱える親たちはたくさん救われ、子どもの命をたくさん守られていくことでしょう。
アプローチは違いますが、トーチの会も高祖さんを見習って、親子の健やかな笑顔を守るために活動を続けようと思います。
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2022年9月23日はトーチの会の発足10周年記念日でした。
10年間活動を続けてこれたことを記念して、当会の関係者や関係団体からトーチの会へメッセージを寄せていただきました。
その方・団体の紹介を交えて、メッセージをご紹介させていただいています。(掲載順序は不同です)
妊娠中の感染予防のための注意事項-11か条
11か条をかわいいイラスト付きでプリントサイズにまとめました。 トキソプラズマやサイトメガロウイルスの予防だけでなく、妊娠中の様々な感染症からの予防について書かれています。妊娠中の方も、周りに妊婦さんがいる方も、知っていただきたい内容です。\ NEW / 印刷して見える所に貼ろう! 11か条イラスト版PDF