トーチの会7周年を迎えて


2012年9月23日に、三井記念病院の会議室にて、トーチの会設立総会をひらきました。あの日は、小雨が降る中、北海道、茨城、埼玉、愛知、大阪など各地から会員もかけつけました。

顧問の二人…会場を要してくださった小島先生(当時 三井記念病院産婦人科部長)と長崎から駆けつけてくださった森内先生(長崎大学小児科教授)の挨拶に始まり、各会員の会設立に対する希望や、自分の体験、我が子の置かれた現状を訴える声が、NHKニュースを通して全国放送されました。

https://www.nhk.or.jp/seikatsu-blog/200/132144.html

 

当時は「トキソプラズマ」も「サイトメガロウイルス」も、その名前さえ聞いたことがないという人がほとんどでした。

「誰も知らない稀な病気」に「自分(母親)のせい」でかかってしまった我が子を抱え「孤独」に苛まれながら「自責」と「後悔」に苦しむ毎日を送っていた会員たちが、

実際は決して「稀じゃない」ことを知り「知らなかったのは社会の責任」であることに気づき、「仲間」とつながり孤独から開放されて、自責と後悔だけじゃなく「自分らの経験をあとの人たちのために役立てたい」と思い、立ち上がりました。

 

きっかけは、私が2012年の5月NHKの取材を受けたことで、そこから患者会を作ろうと周囲に声をかけました。

https://www.nhk.or.jp/seikatsu-blog/400/119912.html

そこから秋には設立総会をひらくという目標を立て、それに間に合うようにたった3ヶ月でホームページを作りました。ものすごい熱量でした。

https://www.nhk.or.jp/seikatsu-blog/400/130509.html

こんなことをしている今この瞬間にも、知りたい情報にたどり着けず、心配して悩んでいる妊婦さんがいるかも知れない!どうにかしなきゃいけない!という焦る気持ちで、寝る間も惜しんで作業を続け、パンフレットも作成しました。
https://www.nhk.or.jp/seikatsu-blog/400/145832.html

 

あれから7年。

設立のきっかけとなった私の娘も小学三年生となり、少し生きづらさを感じるような個性はそれなりにあるけれど、元気に明るく毎日を過ごしています。娘の病名を聞いた人の中にも「それ、聞いたことある」といってくれる人が増えました。おかげで変な誤解をされることも減ったように思います。患者会があるからと言って、啓発が進んだからと言って、娘の病気が治ることは全くありませんが、こうして病気の存在を知っていてくれる人が増えることで、娘を理解してくれる人、手を差し伸べてくれる人も増え、多少は生きづらさを減らす手助けにはなっているのではないでしょうか?私自身も、大変だった経験も、こうして他の人達を守るために役立っているのではないかと思えば、救われます。

つまり、啓発は、「これから生まれてくる命」を守ることにもなるし、すでに存在している病気の「子どもたち」の力にも、そしてその子達を育てている「親」の力にもなるのだと思います。

トーチの会は、これからも講演やブース展示、ホームページやパンフレットなどの作成を通して、あらゆる人達にトキソプラズマとサイトメガロウイルスの母子感染に関する情報を届けていこうと思っています。

今年はラッキー7thを記念して、ラッキーな気分になる(?)チャリティーTシャツもjammin( https://jammin.co.jp/ )さんとコラボして作成する予定です。

 

これまで私たちを支えてくださった顧問の小島先生、森内先生をはじめとする先生方、医療関係者の方々、会員の皆様、メディアの皆様、他の患者会の皆様、私達に関わってくださったすべての方々に感謝いたします。

そして、これからも、皆様、お力をおかしください。啓発にご協力ください。

いつか、啓発の必要がなくなる日まで、これらの知識が常識になる日まで、そしてトーチの会が解散できる日まで、よろしくお願いいたします。

先天性トキソプラズマ&サイトメガロウイルス感染症患者「トーチの会」代表 渡邊智美