子どもを亡くすという悲しみの海のこと。 ビフレンダーってご存知ですか?
2/18の東京都主宰で行われた母子保健講習会において母子感染症について当事者の視点で考えた対応策を講演してきました。
この講演後に私に声をかけに来てくれた方の中には、行政関係者の方だけではなく、ある親の会の「ビフレンダー」の方もいました。
ビフレンダーってご存知ですか?正直、私もお話しするまでは知りませんでした。
ビフレンダーとは、SIDS家族の会に所属する方で、
専門のカウンセラーではありませんが、自分自身が赤ちゃんを亡くした親でもあり、お子さんを亡くした両親の方と体験を共有して、話を聞いてくださる方たちです。
東京都では、SIDS(乳幼児突然死症候群)をはじめ、その他の病気・事故・死産などで赤ちゃんを亡くされたご家族の精神的な支援のために、専門家(保健師)やビフレンダーによる電話相談を行っています。
▼SIDS電話相談「子どもを亡くされたご家族のために」
時間: 毎週金曜日 午前10時から午後4時まで(休日及び年末年始を除く)
電話番号: 03-5320-4388
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kodomo/sodan/sids.html
▼SIDS家族の会ホームページ
http://www.sids.gr.jp/index.html
とっても悲しくて、考えたくないことですが、先天性感染症で死産や生まれてすぐ亡くなる赤ちゃんもたくさんいます。
重度の障害があって成人できないお子さんもたくさんいます。
私はまだそういう方の気持ちは本当の意味では分かってあげられないし、
わかったふりをして寄り添ってあげたとしても余計その方を傷つけてしまうかもしれない…
なので、もしそういう方がいたら、このビフレンダーを紹介したいと思っています。
それから、ビフレンダーさんから
「悲しい思いをされた方は、次の妊娠こそは確実に子供を守ってあげたい、無事に産みたいと思われる方が多いので、母子感染症についても情報を積極的に提供していきたいと思います」
と言っていただけました。
ありがたいことです。
誰だって、わが子を守ってあげたい。無事に産んであげたい。できることがあるのなら、手を尽くしたい…そう思いますよね。
何かコラボして活動していけたらいいなと思います。
———————————————————————-
(SIDS家族の会ホームページより抜粋)
子どもを亡くした親へのケア
SIDS家族の会は、その海を漂う人が海から這い上がることを手伝うために存在します。
構成員はすべてそんな海に落ちたことのある人です。ビフレンダーという人が手をさしのべてくれますが、
ビフレンダーはレスキュー隊員のように、格好良く救助することはできません。
「自分と同じような体験をした人がいるという思い」、そのことがどんなに自分を助けてくれたのかをよく知っている人が、ビフレンダーです。
このホームページは、赤ちゃんを亡くした家族の精神的な支援をするための、
いくつかの提案やヒントが書かれています。ただ機械の取扱説明書みたいに、わかりやすく書かれてはいるわけではありません。
ページをくまなく探してください。別に意地悪を言っているのではありません。
そもそも悲しい海から家族を救いだす特効薬はないのです。マニュアルもないのです。
もしあなたが赤ちゃんを亡くしたお母さんかお父さんだったら、ビフレンダーが昔あなたと同じ海を漂っていたことを、覚えておいてください。
それからあなたが一人ではないことも、覚えていてください。
ビフレンダーをはじめ私たちの会の会員は、すべて海がとても冷たいことを知っています。
もしあなたが、悲しみの海に漂う人のそばにいる人だったら、次のことを覚えておいてください。
- 近道はありません
- 本人の力で這いあがらなければいけない時もあります
- 人それぞれに回復の道程は違います
- それは同じ家族であっても、たとえ夫婦であっても同じです
- もし「元気にならなくてもいい」「立ち直らなくてもいい」というお父さんやお母さんがいたら、こう言ってあげてください。
「○○ちゃんは、きっとお父さんやお母さんの笑顔が大好きなはずですよ。たまに泣くのはいいけれど、泣くところばかりじゃなくて、笑顔も見せてあげてください」
妊娠中の感染予防のための注意事項-11か条
11か条をかわいいイラスト付きでプリントサイズにまとめました。 トキソプラズマやサイトメガロウイルスの予防だけでなく、妊娠中の様々な感染症からの予防について書かれています。妊娠中の方も、周りに妊婦さんがいる方も、知っていただきたい内容です。\ NEW / 印刷して見える所に貼ろう! 11か条イラスト版PDF