妊娠前からトキソプラズマを予防することはできますか?
そろそろ子どもがほしいと思っていたり、不妊治療をしている人にこそ、この病気を知り、妊娠前から予防してほしいのです。
出産年齢の高齢化で、ただでさえリスクを抱えながら、それでも子どもがほしいと不妊治療をし、それで、ちょっと知識が足りなかったばかりに、やっと授かったわが子が先天性トキソプラズマ症だったらどうするのでしょうか。
日本はただでさえ中絶が多い国なんて言われていますが、トキソプラズマ感染が原因で中絶を選択するようなこともあり得るのです。 また、不妊専門外来では、トキソプラズマの抗体検査はあまり行われていません。
(検査希望の方は、自分で積極的に産婦人科医師に依頼してみましょう。)
妊娠をする事にばかりに目を向け、せっかく妊娠した子が病気だったらとは考えないのかもしれません。
やる検査は、卵管癒着の原因となる感染症や、ホルモン関係の血液検査ばかりです。
とにかく妊娠さえすれば良いのだ…ともとれる対応です。
実際、ある抗体陽性の妊婦さんは、不妊治療の結果せっかく授かったのに、 先天性トキソプラズマ症の可能性が高く、中絶するかを悩んでいました… 出産年齢の高齢化で、妊娠できる回数も期間も限られているのに、もし万が一中絶となったら、もったいなさすぎます。
中絶しなかったとしても、夢にまでみた我が子が病気だなんて、しかも予防できたかもしれない病気だなんて、悲しすぎます。
病気だろうが障害があろうが、我が子はかわいいです。
そんなのは当たり前。
でも、防げる病気に我が子がなったら、子供がかわいそうです。
受精した、その瞬間は、全く問題ない健康な未来があったのに、抗体検査の機会や予防の知識がなかったために、その健康な未来を傷つけることが有り得るということです。
そんなの、子供にとっても、母親にとっても、あまりに残酷すぎやしませんか?
それに、不妊治療自体も自費ですから、だったら完璧な処置をして欲しいとは思いませんか?
卵管造影検査とか排卵検査と同じくらい、大事な検査があるのです。
不妊専門外来でも、トキソプラズマ抗体検査をするように奨めて欲しいです。
医師の意識改善も、求めたいです。
先天性トキソプラズマ症で生まれた新生児の治療薬は日本にありますか?≫
監修:長崎大学 森内浩幸
妊娠中の感染予防のための注意事項-11か条
11か条をかわいいイラスト付きでプリントサイズにまとめました。 トキソプラズマやサイトメガロウイルスの予防だけでなく、妊娠中の様々な感染症からの予防について書かれています。妊娠中の方も、周りに妊婦さんがいる方も、知っていただきたい内容です。\ NEW / 印刷して見える所に貼ろう! 11か条イラスト版PDF